この記事では「ランナーの体を作るタンパク質の働き」について、わかりやすく解説していきます。
- ランニングに必要な栄養素が気になる
- ランニングに必要な筋肉を手に入れたい
- フルマラソンを走り切る体力をつけたい
というランナーにオススメの内容となっています。
3大栄養素の1つとして有名なタンパク質は、
- 長い距離を走れる丈夫な体を作ったり
- 走ったあとの疲労を回復してくれたり
- ランニングに必要な筋肉を強化してくれたり
と、ランナーにとってなくてはならない栄養素です。
疲れにくい丈夫な体を手に入れれば、ケガを事前に防ぐことにも繋がります。
また良質なタンパク質を摂取すると、体全体が内側から若返り、自分に自信が持てるようにもなります。
この記事を読むことで、スマートで丈夫な体を手に入れ、ランニングをもっと好きになってもらえれば嬉しく思います。
100kmマラソンのサブ10ランナー。この記事は管理栄養士である妻の監修を受けています。
参考文献:
>>ランニングと栄養の科学
>>「走る」ための食べ方
タンパク質の役割とランナーにオススメする理由
タンパク質は「体を作る材料」となる栄養素です。
骨や筋肉、皮膚や髪の毛、それに血液や臓器など体全体を構成します。
そのため、タンパク質を充分に摂れているかいないかで、その人の見た目の印象も大きく変わります。
ランナーにタンパク質をオススメする理由は、
- 筋肉疲労の回復
- 筋繊維の修復、強化
など、ランニングで疲労した体をサポートしてくれるからです。
ランナーは、着地の衝撃や体重移動により、下半身の筋肉にダメージが蓄積されます。
そのため筋肉のダメージを修復し、補強してくれるタンパク質は、ケガ予防の観点からもランナーには欠かせません。
また、タンパク質には免疫機能を向上させる働きもあるため、風邪やウィルスに強い体にしてくれます。
このタンパク質が不足すると、いったい体にどのような影響が出るのでしょうか?
タンパク質が不足してしまうと?
タンパク質がしっかり摂れていないと
- 筋肉量の減少
- 集中力、思考力の低下
- 肌や髪のツヤがなくなる
- 体力がなくなり、疲れやすくなる
- 基礎代謝が低下し、痩せにくくなる
など、体にとっていいことは何もありません。
健康な体を作れず、老化の原因にもなります。
またランナーがタンパク質不足を起こすと、いくら走っても筋力がつきません。
それどころか、筋肉量が減ってしまい、体にかかる負担も大きくなります。
そうなると疲労も回復せず、最悪の場合、ケガに繋がることも。
そのため、ランニングを習慣にしている人や、大会に向けて強度の高い練習をしている人には、ぜひとも良質なタンパク質を摂り、体をケアして頂きたいと思います。
このランナーにとって重要なタンパク質、体にどのように作用するかご存知でしょうか?
その答えは「タンパク質とアミノ酸の関係」を知ることでわかります。
タンパク質とアミノ酸の関係
タンパク質は「アミノ酸」が集まってできた化合物です。
食事から摂取したタンパク質は胃の中でアミノ酸に分解され、腸で吸収されます。
吸収されたアミノ酸は血液によって全身の細胞に行き渡り、皮膚や髪の毛、筋肉などのタンパク質に再合成されます。
この再合成されたタンパク質は、20種類のアミノ酸から構成されています。
11種類のアミノ酸は体内で合成できますが、残りの9種類は体内で作ることができません。
この体内で合成できないアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼び、それ以外のものを「非必須アミノ酸」と呼んでいます。
そしてここが重要なポイントなのですが、必須アミノ酸を含む20種類のアミノ酸のうち、1つでも欠けるとタンパク質を再合成することができません。
そのため毎日の食事から「必須アミノ酸」と「非必須アミノ酸」をバランスよく含んだ良質なタンパク質を摂取する必要があります。
しかし、良質なタンパク質とはいったい、どのようなものなのでしょうか?
実はタンパク質は2種類あり、それぞれメリット・デメリットがあるのです。
動物性・植物性タンパク質のメリット・デメリット
タンパク質は「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2つに分られます。
動物性タンパク質は肉類、魚類、卵、乳製品などに含まれるタンパク質のことをいいます。
動物性タンパク質のメリットは「必須アミノ酸」の含有量が豊富で、筋肉の修復と補強に適していること。
しかし、動物性タンパク質には、
- 高カロリーで脂質も余分に摂取してしまう
- 消化、分解にエネルギーを使うため胃に負担がかかる
というデメリットがあるため、食べ過ぎには注意が必要です。
ちなみにハムやウィンナーは肉類と思われがちですが、スーパーなどで安く売られているものは添加物が多いだけで、栄養的な価値はあまりありません。
油で揚げた料理は胃の負担となるだけでなく、体全身にダメージを与えるので、頻繁に食べるのはやめたほうが良いでしょう。
動物性タンパク質の中でオススメの食材は卵。
高タンパク質、低カロリーで腹持ちがよいので健康的に体重を減らせます。
ただしコレステロールも多く含まれているため、1日2個程度を目安に摂取するとよいでしょう。
植物性タンパク質は、動物性タンパク質に比べ食材が豊富なので、おかずの一品として食卓に並べやすいのが特徴です。
その一例を以下に並べてみました。
豆類:大豆、木綿豆腐、納豆、ナッツ類
野菜:枝豆、ブロッコリー、アスパラガス
穀類:そば、とうもろこし
果実類:アボカド、バナナ
植物性タンパク質のメリットは次の3つ。
- 低カロリーで脂質が少ないため、たくさん食べても太りにくい
- ミネラルや食物繊維、水溶性のビタミンが豊富
- 栄養バランスが良いので体調を整えられる
デメリットは、動物性のタンパク質に比べ「必須アミノ酸」の割合が少ないことです。
しかし、大豆だけは「畑の肉」と呼ばれるほど必須アミノ酸の含有量が多く、動物性タンパク質に引けをとりません。
動物性タンパク質と植物性タンパク質は、どちも体に不可欠な栄養素です。
できればミネラルやビタミンが豊富な植物性タンパク質をメインにとり、動物性タンパク質は「必須アミノ酸」を補うサブ的な食材として摂取するのが良いでしょう。
では理想的な体を作るのに、1日どのくらいの量のタンパク質が必要なのでしょうか?
タンパク質の1日の推奨摂取量は?
タンパク質は皮膚のアカや髪の毛、爪などに変わり体の外に出ていくため、日々体の中で作られています。
そのため健康な体を維持するには、良質なタンパク質を毎日補給する必要があります。
1日に必要なタンパク質量は、一般的な人の場合、体重(kg)× 0.9gで計算します。
毎日体を動かすアスリートでは、体重(kg)× 1.6gとされ、体重65kgの人で計算すると104g。
日常的に走るランナーであれば、毎日100gは摂りたいところです。
タンパク質100gがどれくらいの量かというと、
- 鮭切り身(120g)だと4切れ
- ゆで卵(50g)だと15個
- 納豆(30g)だと20パック
になります。
1日のうちにこれだけの量を食事からバランスよく摂るのは大変ですよね。
そこで便利なのがプロテイン。
ムキムキのボディービルダーが飲むものと思われていますが、ランナーにとっても理想的な飲み物なのです。
効果的にタンパク質を摂れるプロテイン
プロテインがあれば、現状の食生活を変えずに必要なタンパク質を摂取できます。
プロティンを飲むことによって得られるメリットは3つ。
- 水に溶かして飲むため、体に吸収されやすい
- 毎食、タンパク質摂取を考えた食事に頭を悩ませなくて済む
- 必要なタンパク質はもちろん、それ以外の栄養素も手軽に補える
カロリーや脂質を抑えられるため、健康的に痩せたい人にもオススメです。
またタンパク質を摂るタイミングは、ゴールデンタイムと言われる運動後30分以内が理想とされています。
プロテインなら作る手間もかからず、体にとってベストなタイミングでタンパク質を摂取できます。
わたしもランニング終わりにプロテインを飲むようになってから、翌日に疲労が残らず、体の調子も驚くほどよくなりました。
例えるなら、いくら遊んでも一晩寝れば回復していた小学生の頃のような感じです。
毎日の食事とプロテインから良質なタンパク質を摂取すれば、ランニングに必要な筋肉を強化し、長い距離を走れる丈夫な体を作れます。
また体の細胞も入れ替えてくれるので、見た目はもちろん、体つきも若々しく保てます。
ぜひプロテインを上手に活用し、ランニングでもプライベートでも魅力的に映る理想の体を手に入ましょう。
カラダ作りに必要なおすすめプロテイン3選
味の素:アミノバイタル アミノプロテイン
- 1本4.3gのスティクタイプのプロテイン
- シェイカーがいらず、水で直飲みが可能
- 市販のプロテイン20gと同等の効果
明治:ザバス(SAVAS) プロウェイトダウン
- 商品コンセプトが「運動で減量するために」なので、体重を落としたいランナーにオススメ
- タンパク原料は「大豆プロテイン100%」
- タンパク質以外にもミネラルやビタミンが豊富
森永:ウイダー マッスルフィットプロテイン
- 持続的に作用する「カゼイン」配合のプロテインが特徴
- カルシウム、鉄、ビタミンB群(7種)、グルタミンも配合
- 味の種類が豊富、特にココアがオススメ
プロテインが初めての方はシェイカーがあると便利です。
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