今回は埼玉県の外秩父の人気ハイキングスポット、比企(ひき)三山(笠山・堂平山・大霧山)の紹介です。
1つ1つは初級者レベルの低山ですが、縦走することで変化に富んだ山歩きが楽しめます。
それぞれの山頂は眺望に恵まれているので、手軽に景色を楽しみたい人にピッタリなお山です。
都心(池袋)からのアクセスも良好で、東武東上線の小川町駅からバスで楽々と登山口まで行けます。(車でのアクセスもいいです)
また、東武鉄道が主催する「外秩父七峰ハイキング大会」のコース上にあるので、登山コースも豊富にあり、様々なプランニングが可能です。
コースレポと共に情報をまとめてみたので、興味のある方の参考になれば嬉しいです!
比企三山(笠山・堂平山・大霧山) 基本データ
比企(ひき)三山は埼玉県の外秩父エリアにあり、季節を問わず山登りを楽しめます。
それぞれの山は、東武鉄道が主催する「外秩父七峰ハイキング大会」のコースの一部になっています。(下記画像は2017年頃のもので、ゴールが鉢形城公園内とありますが、現在は寄居駅南口です)
小川町駅から寄居駅間に連なる外秩父の山々を結ぶ全長約42kmコースで、自分も大会ではないですが、過去2度走破したことがあります。
コース上には七峰縦走用の案内標識が随所にあり、迷わず進めます。
トイレも比較的豊富です。
コース沿いにはバス停も多数あり、もしもの時も安心です。(詳しい路線図・時刻表については、東秩父村路線バスのHPをご覧下さい)
ただ、舗装された林道や車道との交差が多いので、山歩きで人工物を見たくない人には苦手な山域かもしれません。(白石峠や定峰峠付近は車やバイクも見かけます)
標高 | 笠山:837m 堂平山:876m 大霧山:766m |
---|---|
所在地 | 埼玉県秩父郡・比企郡 |
エリア | 外秩父山地 |
登山適期 | 一年中(降雪後、残雪時は除く) |
笠山
頂上は双耳峰で東西に分れています。東峰には立派な笠山神社があり、西峰からは北側の眺めが良いです。
別名「乳房山」と呼ばれ、大霧山へ向かう道中からはまさに乳房状の姿が見れますw
堂平山
なだらかで拓けた山頂は360度の大展望。
車でも行ける山なので、縦走路の一つとして登るのがオススメ。
山頂にある「堂平天文台」は長年、日本の天文学を支えてきた施設ですが、現在は宿泊施設として利用可能です。(冬期以外はトイレや簡易売店もあり)
他にもログハウスやモンゴル風テントがあり、縦走の宿泊施設としては穴場です。
詳しくは 堂平天文台のHPを確認下さい。
大霧山
旧定峰峠と粥新田(かゆにた)峠に挟まれた堂平山に負けず劣らず眺望の良い山。
特に秩父地方の眺めがよく、赤城山、日光連山方面までよく見えます。
ベンチが3箇所とそれ以外にも休憩スペースがあり、週末は多くの人で賑わいます。
比企三山(笠山・堂平山・大霧山)コースデータ
コースデータ詳細:【】内は通常コースタイム
- 白石車庫:バス停(標高約355m)→【1:10】→笠山(標高約837m)
- 笠山→【0:20 】→篭山のタル(標高約691m)
- 篭山のタル→【0:30】→堂平山(標高約876m)
- 堂平山→【0:30】→白石峠(標高約761m)
- 白石峠→【0:50】→定峰峠(標高約619m)
- 定峰峠→【0:55】→旧定峰峠(標高約632m)
- 旧定峰峠→【0:50】→大霧山(標高約766m)
- 大霧山→【0:30】→粥新田峠(標高約547m)
- 粥新田峠→【0:40】→橋場:バス停(標高約193m)
通常コースタイム:約6時間15分(休憩含まず)
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コースレポート
小川町駅→白石車庫バス停→笠山→堂平山
登山口へは、東武東上線の小川町駅から白石車庫行のバスに乗り、終点の白石車庫で降ります。(登山日は21/2/21)
小川町駅は登山のイメージが薄いですが、奥多摩駅や渋沢駅のようにバスで登山口までアクセスするには便利な駅です。
バス停を降りたら、そば屋でもあり農園直売所でもあるやまびこの脇を通り、奥へ進みます。(やまびこは冬季休業)
奥へ進むと以下のような分岐があるので、矢印の方向に曲がります。(そのまま進むと白石峠へ)
少し進むと民家があり、その脇を右へ曲がると笠山への案内標識があります。
ここからしばらくは低山特有の雑木林の登山道が続きます。
途中2度、舗装路を横切ります。
舗装路を横切るたびに、辺りの植林が変化してきました。
笠山への尾根筋に出たら左へ曲がり、笠山山頂を目指します。
笠山西峰はちょっとした広場になっており、小川町方面の眺めがいいです。
東峰には立派な笠山神社があり、下社では猫の御朱印が頂けます。(詳しい詳細は笠山神社のTwitterで)
西峰と東峰の間にある岩場からは南側の眺めがよく、遠くまで見渡せました。
景色を堪能したら笠山を後にし、堂平山へ。
急坂を下ると、味のある登山道が続きます。
篭山(かごやま)のタルに出たら、堂平山の登山口へ進みます。(ここには3、4台止められる駐車スペースがあります)
登山口から10分程歩き、最後の急登を越えると、
堂平山直下の開けた場所に出ます。
ここはパラグライダー場にもなっていて、この日もこれから飛ぼうと準備をしてる人がいました。
パラグライダー場から少し歩くと堂平山に到着です。
広々した山頂にはベンチもあり、お昼休憩などに適しています。
展望案内図も充実していて、山座同定にも便利です。
堂平山のシンボルである大きな天文台(現在は宿泊施設)もあります。
冬期以外はトイレが使え、食事などができる簡易的な売店もあります。
山頂付近には駐車場があり、山っぽさは感じられませんが、展望は素晴らしく訪れる価値のあるお山です。
北側方面にはこれから向かう大霧山が顔を出してました。
南側や西側方面の眺めも良いので、ぜひ訪れてみてください😀(写真は取り忘れてしまいました、、)
堂平山→大霧山→橋場バス停→小川町駅
堂平山のあとは、剣が峰を通過し、白石峠へ向かいます。白石峠へは、剣が峰に寄らずに車道を歩いても行けます。(車道のほうが時間は短縮できます)
剣が峰へは大ざっぱな丸太の階段を登るため、結構しんどいですw
剣が峰は、石碑と電波塔あるだけで展望はありません。
ここからは歩きやすく、癒される山道が続きます。
白石峠に到着すると、ライダーやサイクリストが東屋付近で休憩していました。
ここから定峰峠を目指しますが、初っぱなから先の見えない階段が待っています。。
妻は心を折られたようで、ひいこら言って登ってました。
登り終えたら緩やかな山道に戻り、右手に笠山と堂平山を眺めながら歩きます。
ここは新緑や秋の季節に訪れると、心を奪われる光景が広がるので、ぜひ訪れてみて下さい😄
銀の手すりが見えてきたら、定峰峠はもうすぐです。
定峰峠には、峠の茶屋(冬期休業中)や自動販売機があり、一息つけます。(トイレもあり)
定峰峠から先は大霧山まで舗装路がなく、この縦走エリアで一番自然が深い場所です。
葉の枯れ落ちた木の枝も、味があっていいものですね。
道中には、獅子岩なる岩がありました。
うーん、見えなくもないかも・・・
さらに進むとダイダラボッチ伝説について書かれた立て看板があり、この辺りの地名の由来が載っていました。
読んでもらうとわかりますが、結構強引ですw
そして、この立て看板のすぐ横が旧定峰峠です。
車のない時代は秩父と小川町を結ぶ要所だったのでしょう。
こういう昔ながらの峠が好きなのです。
旧定峰峠を越えても雰囲気のいい山道が続きます。
右手に有刺鉄線の柵が現れたら、大霧山までもう少しです。
有刺鉄線の向こうは放牧場跡になっていて、笠山と堂平山がよく見えます。
笠山は別名、乳房山と呼ばれ、ここから見るとその理由がよくわかりますw
最後の登りをひと頑張りし、
山頂に到着⛰
この日は気温が高く、遠くの景色は霞んでいましたが、
相変わらず見通しが素晴らしい山頂です。
北側には七峰縦走路の稜線が見えます。
大霧山にも展望案内図があるので、山座同定を楽しんでみて下さい。
景色を楽しんだ後は、粥仁田(かゆにた)峠へ。
粥仁田峠までは30分もかかりません。
今回、我々はここで下山するので、皇鈴山への分岐を右へ進みます。
しばらく歩くと左側に登山道が現れるので、舗装路からそちらに入ります。
そのまま下ると車道にぶつかるので、右へ曲がります。(ここにはトイレがあります)
左車線側を歩いていると、脇道が現われたらそちらへ進みます。
車道に出て道なりに進むと橋場バス停に到着です。
トイレと自動販売機があり、バスが来るまでベンチでのんびりできます。
ここから小川町駅は約30分程です。
駅前には花和楽の湯や飲食店があるので、下山後の楽しみも充実しています。
登山便利グッズ
Buff(バフ)はあると便利な高機能ヘッドウェアです。汗を素早く吸収し、尚且つ速乾性や防臭機能もあります。デザイン性もよく、10通り以上のアレンジが可能です。
スノーピークの超軽量(178g)折りたたみ傘。収納サイズも22cmと小型で、ザックに入れておけば、突然の雨にも安心。
ジェットボイルフラッシュは、0.5リットルの水を約1分40秒で沸騰させます。コーヒー用のお湯も、カップラーメン用のお湯も、あっという間に沸騰します。日帰りでもテント泊登山でも重宝する優れ物です。
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地図情報
比企三山(大霧山・笠山・堂平山)へのアクセス
公共交通アクセス
東武東上線「小川町」駅からイーグルバス【W01白石車庫行き】に乗車後、
大霧山へは「橋場バス停」下車。
笠山へは「皆谷バス停」または「白石車庫バス停」下車。
堂平山へは「白石車庫バス停」下車。
交通系ICカードも使えます。運行系統図および時刻表はイーグルバスのHPをご覧下さい。
※今回の記事は「白石車庫バス停」からの笠山→堂平山→大霧山→「橋場バス停」のコースです。
マイカーアクセス
タイムズ小川町駅前第5:19台
駐車後24時間:最大料金500円
道の駅 和紙の里ひがしちちぶ:24時間駐車可能(無料)
大型車 7台、普通車 130台、障害者用 2台
ヤマメの里公園駐車場:24時間駐車可能(無料)
約20台
温泉・お風呂
玉川温泉:
【入浴料】880円
【営業時間】平日:10:00~22:00 土日祝:5:00~22:00
花和楽の湯:
【入浴料】1,100円
【営業時間】10:00~23:00(最終受付22:00)
※パトリアおがわのお風呂利用は2020年3月31日をもって終了しました。
まとめ
低山ならではの気軽さで、山登りを楽しめる比企三山。
今回の山行のポイントをまとめるとこんな感じです。
・ルートが豊富なので様々なプランニングが可能
・低山ながらも遠くまで見渡せる好眺望
・都心(池袋)からのアクセスがいい
どの山も眺望はよく、空気が澄んだ秋冬と新緑の季節に登ってほしいお山です。
この記事が楽しい山歩きの参考になれば嬉しいです。
それでは、最後までご覧頂きありがとうございました!