今回は、JR中央線の四方津駅および上野原駅からアクセスの良い、高柄山(733m)と鶴島御前山(484m)を紹介します。
高柄山は北側の展望がよく、上野原市街やその奥の山々を一望できます。
鶴島御前山のハサミ岩と呼ばれる展望ポイントからは、幾重にも折り重なる前道志の山々を見渡せました😀
コースは四方津駅から新大地峠を経由し、高柄山、御前山を経て上野原駅に下山するコースです。
低山ながらも植生の変化を楽しめ、アップダウンが続くタフなコースでした。
コースレポを簡単にまとめてみたので、中央線沿線の登山に興味のある方は、ぜひ参考にご覧ください。
高柄山・鶴島御前山 基本データ
高柄(たかつか)山は山梨百名山の一つで、JR中央線の上野原駅と四方津(しおつ)駅間の南側に位置します。
山頂からは上野原市街が一望でき、その奥には権現山や生籐山等の山々を望めます。
山頂は広くはないですが、10人程度が休めるスペースがあります。
鶴島御前山は上野原駅の南側にあり、低山のわりに侮れない山です。
頂上は狭く、ススキに覆われいていました。
北側の展望はススキの隙間から見える程度でしたが、頂上付近のハサミ岩からは南側の山々が一望できます。
標高 | 高柄山:733m 鶴島御前山:484m |
---|---|
所在地 | 山梨県大月市・上野原市 |
エリア | 前道志(秋川山稜) |
登山適期 | 3月から12月 |
ちなみに上野原駅から大月駅の間には鶴島御前山、四方津御前山、綱之上御前山、斧窪御前山、大月御前山と御前山だらけです。
これらの御前山には狼煙台が置かれており、武田氏の時代には情報伝達としての役目を果たしていました。
また、この辺りの山域は全体的に滑りやすいです。
高柄山から御前山を目指すと下り基調ですが、2019年の台風の影響で道が荒れていたり、滑りやすい急坂もあり注意が必要です。
バランスをとるためのストックがあると安心かもしれません。
御前山から上野原駅に下る登山道は、距離は短いですが急坂で滑りやすく、初心者には向かないルートです。
急坂にはロープが張ってありますが、個人的にこの辺りの山域で一番注意が必要なルートだなと思います。(下りより登りに向いているルートです)
不安な方は分岐まで戻り、別ルートでの下山をオススメします。
温泉好きの人は高柄山から桜井峠経由で秋山温泉に下山するのもいいかもしれません。(上野原駅~秋山温泉間で無料の送迎バスが運行。日曜は送迎バスが運休なので注意)
高柄山・鶴島御前山 コースデータ
コースデータ詳細:【】内は通常コースタイム
- 四方津駅(標高約245m)→【0:30】→川合峠(標高約318m)
- 川合峠→【1:30】→新大地峠(標高約701m)
- 新大地峠→【1:00】→高柄山(標高約733m)
- 高柄山→【0:40】→新矢ノ根峠(標高約501m)
- 新矢ノ根峠→【0:50】→御前山分岐(標高約414m)
- 御前山分岐→【0:15】→鶴島御前山(標高約484m)
- 鶴島御前山→【0:20】→登山口(標高約228m)
- 登山口→【0:30】→上野原駅(標高約180m)
通常コースタイム:約5時間35分(休憩含まず)
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コースレポート
四方津駅から新大地峠へ
妻がヤマスタの中央線沿線の山七座のスタンプを集めていて、その一座である高柄山のスタンプをゲットするため、今回の山行を計画しました。(登山日は20/12/20)
スタートは四方津駅から。(駅付近にはコンビニありません)
趣のある駅を後にし、矢印の方向へ進み、線路下のガードをくぐります。
各所に道標があるため、登山口まで迷わずたどり着けます。
ここから登山スタートです。
落ち葉で道が埋まってますが、迷うようなコースではありません。
しばらくは歩きやすい道が続きます。
1ヶ月ぶりに山の空気を吸え、心が癒やされていくのを感じました!
標高を上げると登山道の合間から「山梨のマチュピチュ」と言われるコモアしおつの町並みが見えてきます。
コモアしおつには、四方津駅から直通のエスカレーター(通称、コモアブリッジ)でアクセスします。
写真が以前訪れた際に撮った、コモアブリッジです。
なかなかのスケールのデカさで、バブルの匂いを感じますw
コモアしおつは閑静な住宅街で、交番やスーパーなどもあり、一通りのインフラが揃っていました。
四方津駅に立ち寄る機会があれば、観光がてら訪れてみてはいかがでしょう?
その後は、緩やかで歩きやすい登山道が続きますが、しばらく進むと写真のようにひっくり返ったコに出くわします。
右側はさらさらとした滑りやすい土質なので、矢印の方向に木を跨いで抜けた方が安全です。
この木を抜けて少し進むと、真新しい舗装路の林道が見えてきます。
まだ開通していないのか、通行止めなのか、車が往来している雰囲気はなさそうでした。(こんなところに道路が必要なのか疑問ですが・・・)
この辺りの登山道の脇には、信玄公が休憩したとされる御座敷の松というポイントがあります。
ここから南西方面を望むと、遠くに富士山がちょこっと見えました。(矢印の下)
先へ進むと、行き止まりかな?と思う場所がありますが、
ちゃんと道が続いてます。
休憩場の先の林道を横切り、そのまま登山道に入ります。
林道から5分ほどで、高柄山へ向かう道と新大地峠へ向かう道への分岐に出合います。
今回は遠回りですが、新大地峠経由で高柄山に向かいます。(峠まではここから5分ほどです)
新大地峠から高柄山へ
分岐から5分ほど下ると、標識が賑やかな新大地峠に到着です。高柄山方面には、新大地峠から矢印方向へ進みます。
5分ほどで大丸山頂に到着。
ここで先ほどの分岐した道と合流します。
大丸山頂からは、東丹沢方面の眺めを楽しめました。
ここから高柄山までは、標準タイムで1時間ほどです。
大丸から林道へ下りる途中に崩落している箇所がありましたが、通行するには問題ありませんでした。
林道を渡ってからの下りは滑りやすく急なので、注意が必要です。
この縦走路は植生の変化が目まぐるしく、歩いていて退屈しないコースです。
道中、北側の開けた場所から、権現山とその稜線の広がりがよく見えました。
写真は小ピークからの高柄山です。
千足峠にたどり着くと、ここにもたくさんの標識がありました。
千足峠を過ぎたら高柄山まであと少し。
低山のこういう道がたまりませんw
最後の急坂をこえると、
山梨百名山の高柄山(733m)に到着!
上野原市街が一望できるいいお山です。
手前に見える丸い山が次に向かう鶴島御前山、その前にここでお昼休憩🍙🍜
ここまで誰にも会わずにきましたが、山頂には4人ほどいて皆さん景色を楽しんでました。
山頂から東方面へ続く道も気持ち良さそうで、興味を惹かれます。
この道を行くと桜井峠を経て秋山温泉へと続き、途中には「相田みつをのモニュメント」があるそうです。
高柄山から鶴島御前山を経て上野原駅へ
御前山へは北方面の道を行きますが、ここからの下りは滑りやすく注意が必要です。
新矢ノ根峠に到着すると、屋根付きの休憩小屋があります。
ここからも急な下りが続くので、ここで一休みするのをオススメします。
下り始めるとフィックスロープが現れ、その辺りから所々道が荒れ始めますが、迷いそうな箇所にはリボンが巻かれているので、注意深く進みましょう。
金網が右手に現われると、その奥にゴルフ場が見えてきます。
そのまま進むと下記のような場所に出るので、ロープを乗り越え矢印の方へ。
その後は薄暗い涸れ沢沿いを歩き、御前山の取り付きまで一旦下ります。
下り終えたら、今度はそこから御前山まで約150m登りかえします。
御前山への登りはまた空が明るくなり、いい感じの山道に戻ります。
途中、岩が露出した場所がありますが、丁寧に登れば大丈夫です。
この辺りの開けた場所から、御前山が顔をのぞかせます。
御前山直下には分岐があり、山頂を経由して上野原駅へ行くルートと、経由しないで行くルートがあります。
山頂付近はまた雰囲気が変わり、低山とは思えない変化に富んだルートで退屈しません。
山頂手前の正規ルートからちょっと外れた場所には、カニのハサミのような岩があり、
そこからの眺めは、これまでの苦労が報われるほどの展望でした!
また、この岩の脇には栃穴御前山へ続く道があります。
正規ルートに戻って少し進むと鶴島御前山の山頂ですが、ご覧の通りパッとしませんw
上野原方面もススキがなければ、いい眺めだと思います。
ここから上野原駅までの下山コースは、距離は短いですが険しい急坂です。
岩場や急な下りが苦手な人は、分岐まで戻っての下山をオススメします。
初冬の時期はご覧の通り、コース上に落ち葉が被さって、滑りやすくもなっています。
危険箇所にはフィックスロープが張ってありますが、それに頼らず急なところは三点確保で降りた方が安全です。
妻はびびりながらもゆっくりと降下。
登山口について一安心、このコースは登りに向いてますね。
4、5年前にはここから大月の御前山まで、トレランスタイルで縦走したことがありますが、もう無理かな。。
ここから上野原駅まではゆっくり歩いて30分ほど。
桂川橋を渡るとファミリーマートがあり、その交差点を左へまがると上野原駅です。
上野原駅に着くといつの間にか綺麗になってて、ビックリ!
立派なバスターミナルが出来てましたが、バスは0台でした・・・
この日は5時間半の行程でしたが、低山のわりに植生の変化やアップダウンが続くタフなコースでいい運動になりました。
次回は秋山温泉経由の下山で、お湯に浸かってのんびりかな♨
登山便利グッズ
Buff(バフ)はあると便利な高機能ヘッドウェアです。汗を素早く吸収し、尚且つ速乾性や防臭機能もあります。デザイン性もよく、10通り以上のアレンジが可能です。
スノーピークの超軽量(178g)折りたたみ傘。収納サイズも22cmと小型で、ザックに入れておけば、突然の雨にも安心。
ジェットボイルフラッシュは、0.5リットルの水を約1分40秒で沸騰させます。コーヒー用のお湯も、カップラーメン用のお湯も、あっという間に沸騰します。日帰りでもテント泊登山でも重宝する優れ物です。
【山の本厳選30冊】山好きに読んでもらいたいオススメ本を「カテゴリー別」に紹介します!
地図情報
高柄山・鶴島御前山登山口へのアクセス
公共交通アクセス
高柄山登山口: JR中央本線四方津駅から徒歩約30分
鶴島御前山登山口: JR中央本線上野原駅から徒歩約30分
登山口へアプローチはコースデータをご覧下さい。
マイカーアクセス
上野原駅にコインパーキングがあります。
タイムズ 上野原駅第3駐車場:16台
駐車後24時間 最大料金平日600円、土日700円
その他詳細はタイムズのHPをご覧下さい。
入浴施設
秋山温泉:【入館料】 820円(市外料金)
【営業時間】10:00~21:00(土日祝は9:00から)
【休館日】 第4月曜日(第4月曜日が祝日の場合は翌平日が休館日)
上野原駅~秋山温泉間で無料の送迎バスが運行。日曜は送迎バス運休なので注意。
※山と高原地図には鶴島御前山のふもとに鶴鉱泉という入浴施設の記載がありますが、現在オーナーが高齢のため、休業中のようです。
まとめ
「初冬の高柄山・鶴島御前山 プチ縦走」は、いかがでしたでしょうか?
自分は、鶴島御前山のハサミ岩から見えた前道志の山々に癒されました⛰⛰
今回の山行をまとめると、
- 滑りやすい急坂が多いので、下りは注意が必要
- 植生や景色の変化を楽しめるコース
- 意外とアップダウンがあるので、登りごたえは十分
と、こんな感じです。
また登山口へのアプローチも電車で簡単なので、マイカーでの帰りの渋滞が嫌いに人にもオススメのコースです。
他にも中央線沿線のコースをまとめてありますので、興味のある方はぜひご覧下さい😀
ちなみに以前も書きましたが、新宿駅から四方津駅までJR線だと1170円、京王線を使うと790円、と380円もお得になり、移動時間も10分ほどしか変わりません👍
この記事が皆さんの山行に、少しでも役にたてれば嬉しいです。
それでは、最後までご覧頂きありがとうございました!